羊のいない月曜日

もし一般論の国というものがあったら

1月17日


・何もしなかった。


・家の中でトイレにこもってじっと時間がすぎるのを待っていると、その「逃げきれないのはわかっているがそうせずにはいられない切迫感」みたいなものを、子供のころにも学校のトイレとかで味わっていたようなそんなひりひりした感じが脳裏にふっと浮かび上がってきて、そうか、ずっとそうだったなあ、ということを薄ぼんやりと。

 

 

・たぶん、フィクションを消費することで何かを回復しようとするのは根本的に間違っているのだが、部屋の中でひとりでできる他の選択肢が思いつかない。

 

 

高村薫マークスの山』を読む。

 

・すこし前に『レディ・ジョーカー』も読んだが、こういう組織内での権力闘争だとか裏社会がどうこうだとかの、今までの人生でまるで興味をもたなかったタイプの物語って、自分とはまったく無関係なことだから適切に距離を取れるせいなのか、意外とよく読める。

 

・警察の事件捜査の流れとかいったいどうやったらこんな綿密に書けるんだろう。

 

・ものすごく硬い文章なのだけどそれで犯人の完全にとっちらかってる内面も上手く書きあらわせていてすごい。